スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

叔母・君子 その3

娘と叔母

『私はね、年寄は嫌いなの‼️ だって、いつも病気の事しか話さないから』

叔母・君子さんの口癖はいつもこうだった。介護付き老人ホームに入る前、大阪守口の高齢者マンションに住んでいた時、まだちゃんと目が見えていて独りで外出したりし、93歳にしては活発だった。たまに君子さんに会いに行くと、和服姿でお茶会に出掛けた話とか、日赤の表彰式に御呼ばれしたとか話してくれた。君子さんのルーティーンは一階の食堂で朝ご飯、その後、マンションの共用場所にあるジョーバに乗る。その後、シャワーを浴びて、部屋のカウチでゆっくりする。一階の受付の子たちが暇になる頃を見計らって、受付カウンター越しに彼女たちとおしゃべりする。シックな帯に大島を着て出掛ける前に、彼女たちにファッションショーをする。こんな風にして若い人たちと気持ちよく会話すれば、気が若くなるのもわかる。

そんな叔母に会いに行った。ところが、いつもの元気がなく、「目がよく見えないの」と私に訴えた。何年か前に緑内障で右目を失明していたが、今度は左目だった。医者曰く、高齢者は両眼でモノを見ているかどうかをあまり意識していなから、片目がみえなくなってもなかなか気が付かない。もう一方の目の調子がおかしくなって、初めて失明しているのがわかる。左目は加齢黄斑変性だった。失明は免れたが、視野の中心部分は欠落していた。この状態では、ここの生活が危ぶまれた。こんな変化を目の前に、君子さんに相談した。
「もし、今までのように誰の世話にもならず、ハッピーに生活したいのなら、介護付きの老人ホームに入所して、気兼ねなく必要なヘルプを受けるほうがいいよ」
この高齢者マンションには介護スタッフはいなかったし、将来とも健康に生活できる人たちの住処だった。
「家族に迷惑をかけたくない」
他人に気を使わせることを一番嫌がる叔母らしい返事だった。これまで独りで生活してきた証でもあった。
「だったら、少なくともお金で解決できるホームのほうが気を使わなくていいよ」
「そうするから、いいホームを探して」
君子さんの判断は即決だった。
続く…。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

叔母さん、しっかりした人ですね。私の母は5歳若い93歳です。まだ、しっかりしてます。このお話読みながら母のこと大事にしなければと思いました。

叔母・君子 その3

あゆたこさん、お母さんを大切にしてください。歳をとってくると、健康管理が上手くできないですから、定期的に頭から足の先まで健康診断してもらったほうがいいですよ。
プロフィール

Hirowa

Author:Hirowa
朝電メモへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。