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今年イチ押しの本を紹介

本紹介

「こうする、ああする、といちいち目的と行動とを下の者に教え続けてゆけば、その者はただ命令を待つだけで思考をしなくなる。人はいつなんどき多数の人を指揮することになるかもしれず、その時に備えて自立した思考力をもつ必要がある。何故そんな事をするのか、自分で考えてみよ!」

ここ数ヶ月、凝っているのがこんなふうな話がいっぱい詰まった宮城谷昌光が書いた中国の歴史小説だ。「管仲」に始まり、「孟嘗君」、さらに「楽毅(がつき)」である。会社の同僚に吉川英治の三国志に没頭したことがあると話したら、「管仲という傑出の武将を書いた本があるよ。きっとゾッコンになるね」と紹介され、それ以降、病み付きになってしまった。
その「管仲」をあっと言う間に読み終わり、感動冷めやらぬタイミングで借りたのが「孟嘗君」。この本にも感動し、つい最近読み終えたのが「楽毅」。「管仲」から「楽毅」まで文庫本11冊だ。
何が私を魅了させているのか。中国の春秋・戦国時代という激変の時代にどのように人々が生き抜いたのか、主人公たちがいろいろな試練を乗り越えたのか。そこには機知あり、幸運あり、中国ならではの妖術がある。もっとも共鳴したのは人生の教訓。物事の捉え方や考え方はこうなんだと気付かせてくれる。彼らの懸命で前向きな生き方に、会社でもこんなシチュエーションがあったよなーってな具合に共感する。多少、心霊現象っぽいストーリーやあり得ない話があっても許してしまう。

これらの登場人物が活躍したのは紀元前6〜3世紀ごろで、国家間の紛争や外交、政治闘争があったというから、今の時代と何が違うのか。中国大陸に幾つもあった国家間の紛争もさることながら、北方に勢力を拡大する匈奴という異民族の侵入を防ぐために、諸国は長城を築いたという。世界遺産に登録された長城はもっと後年のものだが、紀元前三世紀ごろの長城は、北京の少し北側にあるという。北の脅威は中国の歴史に少なからず影響を与えたと言われている。
国家間の紛争や北方民族の侵入といえば、ヨーロッパもそんな目にあっている。ユリウス・カエサルの時代(紀元前1世紀)に、ローマ帝国(カエサル時代は共和政ローマ)はゲルマン民族侵入を防ぐために、ライン川を防衛ラインとし、ライン川に沿って要所に城塞を築き始めていて、南下しようとする北方民族に対抗している。本格的な長城の建設は1世紀からである。
こうして中国とヨーロッパを見てみると、不思議なことに同じような時代にユーラシア大陸の両端で文明社会があり、国家間や異民族と争いがあって、似たような道筋を辿って大国(西にローマ帝国、東に秦)が誕生しているのは興味深いことである。

大いに話が脱線したが、楽毅は中山国という小国の宰相の嫡男として生まれた。大国・斉と趙で囲まれ、それらの国からの圧力や侵略で苦難の道を歩かざるを得なかった中山国。四面楚歌の中山国の存亡をかけて孤軍奮闘する武将が楽毅であった。そんな中で冒頭の言葉は、楽毅が現代に送るメッセージのひとつといえる。
「楽毅」は、私の今年イチ押しの本である。
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