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椿姫を観に行く

椿姫

最近の私の活動は、スポーツに偏重している。血液検査のレギュラーチェックでいい成績を取るためではあるが、毎朝の五キロウオーキングはもちろんのこと、週末のハイキングやサイクリングにも熱も燃やしている。
以前は、もっと文化的な生活をしていた。本を読み、音楽を聞き、ブログを書き、たまに会社の仕事をネットでし、日がな一日、家の中で過ごしていた。外に出るとしても、庭の掃除か近くの日帰り温泉に行くか、はたまた、女房に連れられてオペラを見に行くかがせいぜいだった。

ということで、先週の日曜日にびわ湖ホールにオペラを観にいった。久しぶりのオペラだ。今年はヴェルディ生誕200年の年で、全国各地、たぶん世界中でも記念の音楽会やオペラが上演される。その生誕記念の皮切り演奏会がヴェルディのオペラ「椿姫」だ。びわ湖ホールで土日公演があって、そのあと神奈川県民ホールでも公演される。

びわ湖ホールは満員の人たちで、着飾った人たちが多くいた。席について見渡すと、少し離れたところに年配の人と舞妓さんが座っていて、周囲の注目を浴びていた。ホワイエでFBに「椿姫なう!」を投稿していたら、肩を叩く人がいて顔を上げると、かつてのボスが目に前に立っていた。
「◯◯君、君も来てたんだ!」
「あら、◯◯さん、今日は。ここでお会いするとは!」
「今度、昇格、おめでとう」
「はい、ありがとうございます」
「あっ、うちの家内です」
私は、奥さんにお会いするのは二回目だった。
「ほれっ、家の新築祝いに柱時計をくれた◯◯君だよ」
偉いさんは彼女に向かって、梟か何かの形を宙で描いたが、奥様は何のことやらサッパリわからない顔をした。
偉いさんは私と二言三言会話して、会場内に入って行った。
私は席に戻り、FBの投稿を終えて、今日の公演のパンフを読み始めた。開演にはまだ20分ほどあった。

椿姫のストーリーを簡単にしておくと、主役はパリの高級娼婦ヴィオレッタ。彼女は貴族の囲われた身。でも、この女に純真な想いを寄せる男がいる。青年貴族アルフレードである。
不思議なことに世に憚るはずのヴィオレッタは社交界の中心人物。毎夜、名士を招待した大宴会を催す。飲めや歌えの賑やかな宴会に、ヴィオレッタは飽き飽きとしてくる。しかし、招待客の中にアルフレードがいた。そこで、彼は歌う。この歌がかの有名な「乾杯の歌」。ヴィオレッタも招待客もその歌に加わり、二人の出会いと社交界の華やかさを歌い上げる。
大宴会を終わり、ヴィオレッタはフラフラとして倒れてしまう。そこを介抱するのがアルフレード。この時とばかりに、彼はヴィオレッタに想いを告白する。アルフレードはずるい男だ。女が病気の時に口説くのはよくない。騎士道としてもペナルティーである。と、私は思う。
ヴィオレッタはアルフレードに椿の花を渡し、これがしおれる頃に再会しましょうと言って別れる。この辺のくだりで、椿が出てきたので「椿姫」という題名がこのオペラに付いたのだろうが、ヴェルディの付けた名は「ラ・トラヴィアータ(道を踏み外した女)」だ。
第一幕では、この椿の出現と道を踏み外すきっかけを示し、ヴィオレッタはその前兆として「花から花へ」を歌う。これも超有名なアリアだ。

時を経て、ヴィオレッタはパトロンと別れて、アルフレードと一緒になろうと、駆け落ちをしてしまう。二人の愛の生活は、ヴィオレッタの資産を売りつなぐことで成り立っていた。いわば、アルフレードはヴィオレッタのヒモであった。アルフレードの父親からは勘当されていたようで、貴族の格式にひびく息子の放蕩である。ある日、その父親が二人の家に来て、息子と別れてくれるようにヴィオレッタに頼む。妹の縁談にひびくからだという。ヴィオレッタは愛するアルフレードを想い、父親との和解と離別を選ぶ。
一方、父親は息子アルフレードに女と別れて、故郷に戻るように説得する。そこで息子を慰めるように歌うのが「プロヴァンスの海と陸」。父親らしく重々しい歌がバリトンで歌われ、切なくでも威厳のある雰囲気を醸し出す。この素晴らしいアリアを皆さん聞いて欲しいと思う。
http://www.youtube.com/watch?v=UQSXJs4RYnc&feature=youtube_gdata_player

ヴィオレッタは仕方なしにアルフレードと別れて、元のパトロンとの生活に戻る。離別した真相を知らないアルフレードは、パトロンに挑戦しようとする。そして、トランプで徹底的にパトロンに勝ち、ヴィオレッタに勝金を投げつけて仕返しをする。たとえ別れた女に対する態度でも、お金を投げつけるとはナットランと思うが、寛一お宮のような足蹴のDVよりはましだ。そして、アルフレードは、究極、パトロンと果し合いで勝負することになり、相手に勝ってしまう。

そんなこんなのひと騒動で、父親はアルフレードに真相を話し、許しをこう。本当の理由を知ったアルフレードは、恋人のヴィオレッタに会いにパリに向かう。
一方、ヴィオレッタは持病の結核を悪化させて、病床についていた。折りしも、ヴィオレッタはアルフレードの父親から手紙を受け取る。アルフレードがヴィオレッタに会いにくること、一緒になることを許したことをその手紙で知る。あぁ〜遅かれし。死期を悟ったヴィオレッタは「さようなら、過ぎし日よ」を歌い上げ、死んでしまう。これもすばらしいアリアだ。
http://www.youtube.com/watch?v=KlH9ixA2Y8A

ヴィオレッタ役に砂川涼子さん。アルフレード役に福井敬さん、アルフレードの父親役に黒田博さん。指揮は沼田さんで、オケは京響。オペラ歌手三人とも一流でうまかった。特に、二幕で黒田さん(バリトン)のアリア「プロブァンスの海と陸」がブラボーも出て、素晴らしかった。もちろん、砂川さんの「花から花へ」もよかった。オペラの最後、ヴィオレッタが結核で死ぬに場面で、華奢な砂川さんが死期を迎えて弱々しく、でもしっかりと歌ったのも良かった。結核で死ぬとは思えない体格のいいソプラノ歌手では様にならない。

しかし、このオペラはパトロンに囲われた女が金蔓の人と別れて、真に愛する男と一緒になれそうでなれずに死んでしまったお話なのだが、件のお金持ち風のオジさんと舞妓さんのデートには、不向きなオペラではなかっただろうかと気をもんだ。JRの駅に戻る道々、これが女房との会話であった。
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