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いざ、熊野古道へ その5

湯の峰04

紀井の山間に肩を寄せ合うように十数件の温泉宿が立つ湯の峰温泉。小川に湯気が立ち、いかにも鄙びた秘境ぽっい温泉場だ。民宿からちょっと歩いた所に公衆温泉と世界遺産に登録されたつぼ湯がある。
我々は荷物を民宿に置き、コンクリートの歩道と階段を歩いて公衆温泉に向かった。各自、民宿が用意した浴衣と丹前に羽織を持っている。外は雲一つなく、まだ明るかった。明日もきっと晴れに違いない。ものの2、3分歩くと、公衆温泉の受け付け小屋があった。おじさんか小窓越しにこちらを見ていた。

湯の峰05

「こんばんは、つぼ湯は空いてますか?」と、私は尋ねた。
「いっぱいです。予約も受け付けられません」
「あらー、ダメですか!」
つぼ湯の夢がここに潰えたのだった。仕方なしに、源泉掛け流しの温泉(含硫黄炭酸水素塩泉)に入ることにした。風呂場の引き戸には、石鹸やシャンプーは使用禁止の注意書きがあった。つまり、ここは単に温泉に浸かるだけで、体を洗うところではないのである。白く濁った湯船に入ろうとお湯に手をつけると、かなり熱い。先客は赤ら顔でお湯に入っている。私と新納さんはドブンと入った。
「この近くにお住まいですか?」 私は年配の人に声を掛けた。
「いやー、仕事に来るついでに、ここまで足を伸ばしているのです」
「そうですか。いいお湯ですね」
「穴場の温泉で、混んでいないのがいいのです」
この人の話によると、ここのお湯は色が変わるらしい。湯船を出たり入ったりしながら、新納さんと今回の旅の話をした。時間が経つのは早い。換気に開けた窓の外で、女性陣の声がした。窓から顔を出してみると、浴衣に丹前姿のメンバーが早めに切り上げて、民宿に帰っていこうとしていた。
「あー、もう帰るのですか」
「だって体を洗えないから、することなくって!」という声が返ってきた。
我々、男どもは再び湯船に浸かって、硫黄の温泉を楽しんだ。

湯の峰06

新納さんと私は民宿に帰る途中に湯気がモウモウと立ち上る河原をのぞくと、宿泊客が温泉卵や温野菜を作っていた。我々が民宿に戻ると、夕飯の準備ができたと告げられた。
これから楽しい夕食である。劉さんの大好物の鮎が煮付け姿で皿に盛られていた。
ビールで乾杯し、メーンイベントが始まった。その後の宴会は、紙面にするのはもったいない思い出だ。だから、参加メンバーの胸にしまっておいたほうがいいと思う。もし、書き添えるなら、酔っ払いのお相手も炬燵談義も温泉卵作り、それに夜空の星を見上げるのも楽しかった。(その6に続く)

湯の峰07
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