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いざ、熊野古道へ その2

熊野10

我々は、熊野古道館の駐車場にエルグランド号を止め、滝尻王子宮の鳥居の前にデーンと据え付けられた石碑の前に立った。“紀伊山地の霊場と参詣道、熊野参詣道 中辺路”と刻まれた世界遺産の石碑だ。早速、写真撮影を開始。ここ“滝尻王子宮”を皮切りに、熊野古道・中辺路のハイキングが始まる、と思った。だが、そうではなかったのである。

熊野13

半時間ほどの到着遅れと滝尻王子宮を見学したり写真を撮ったりしていたお陰で、時計の針はもうすぐ11時に迫ろうとしていた。そこで新納さんが「まずは腹ごしらえをしてはどうか。河原でランチしよう」と言うと、みんな賛同した。ここの河原でランチするのも、1時間ほど歩いてランチするのも変わらない。唯一違うのは、重い食材やガスバーナーを持ってハイキングする必要がなくなるから、歩くのは楽になる。
ということで、“安易で楽しい”方向に計画を変更し、新納さんがリードして熊野川の河原に下りていった。旅は楽しむためであって、計画倒れでも問題はない。

熊野12

ランチは念願の鍋焼きうどんである。新納さんと私がそれぞれ三人分ずつを持ってきたので、ちょうど各自にうどんがあたる。ガスバーナー2台に載せたアルミの鍋焼きうどんがグツグツと煮える。ひとりずつ作るから時間がかかるが、待つ甲斐はあった。萩原さんが持ってきてくれた生卵を入れ、冷凍の海老天や竹輪も鍋に入れる。たった88円の鍋焼きうどんがここでは至福のランチに変身した。うどんの他に巻き寿司もあって、青空の下で楽しくランチした。ランチを終えた人たちが川の流れに向けて石投げをし始めた。石が水面で跳ねる数を数える、昔ながらの子供の遊びだ。私がうどんをかき込んでいると、「昔こんな遊び、よくしたわー」と、萩原さんが叫んでいるのが遠くに聞こえた。

ランチを撤収して、駐車場に止めてあるエルグランド号にランチ用品とゴミを戻し、いよいよ古道のハイキングである。同じ駐車場には他府県ナンバーの車が数台とまり、5、6人のハイカーがハイキングの準備をしていた。我々は滝尻王子の反対側にある熊野古道館に渡り、中を見学して、説明員の方にいろいろ質問をして“王子”の謂れを聞く。
時刻は12時20分。滝尻王子の裏手から木立の中の道を登り始めた。萩原さんが熊除けの風鈴を私のリュックにつけてくれた。熊除けの鈴の代わりである。滝尻王子から約1キロの区間は急峻な登り坂が続く。ここは滝尻王子~近露王子の間で一番大変な箇所と聞いていたので、当初の計画ではこの区間を敬遠して、高原熊野神社~近露王子の間を歩こうとしていた。あにはからんや、予定がずれたお陰で、この一番厳しい登りの区間を歩くことになった。登り始めた途端、史さんが「こんな登り聞いてへんかったよ~!」と先頭の私の声を掛けてきた。「ゴメンね、予定を変えて」と半分申し訳ない気持ちで応えた。「もう少し登ったら、平坦な道になるからね」となだめながら先頭を引っ張る。

古道坂

期待に反して、なかなか平坦な道はやってこなかった。史さんにもう少したら、もう少ししたらと2回ほど“ウソ”を付いてしまった。標高約90メートルの滝尻王子から標高371メートルの名もなき山の頂上まで尾根伝いに登るルートであった。「三度目のウソはないよ、約束するよ」と、iPhoneの地図とGPSとを見ながら史さんに言った。しばらく口をきかずにもくもくと登っていくと、“胎内くぐり”という大きな石の洞窟があった。この洞窟をくぐると安産ができると言い伝えがあるという。女性陣は「誰がBabyを持てるかな」と冗談を言いながら、持てそうな順番(先頭は松下さん、2番手に劉さん、3番手は史さん、4番手が萩原さん)で狭い洞窟の中に入っていった。最後に絶対“モテナイ”私(男ながら)も”胎内くぐり”を経験させてもらったが、洞窟の中は狭く、出口は極端に狭かった。大きなお尻の人はどう見ても、“胎内くぐり”はさせてもらえそうにない。

熊野16
氷
コーヒータイム

その後少し歩くと、滝尻王子の次の王子“不寝王子”の跡があった。
熊野古道館のおじさんの話では、王子とは参詣する途中で休憩する為に設けられた社のような所で、そこで旅の安全の儀礼を行った場所とか。また、山で修行する修験者を守る神は童子の姿で現れるらしく、山頂にいる権現様(=王)の化身(=子)だから“王子”とか。参詣道の休憩所として適当な間隔をあけて“王子”が設けられているわけである。熊野本宮大社まで九十九の王子があるらしいが、九十九とは沢山という意味であって本当に九十九箇所あるわけではないとのこと。
そうやって聞いてきたことを反芻しながら、お地蔵さんが祭られた小社にちょっとお参りした。やっと小1時間ほど経って名も知れない標高371mの頂上付近に到達した。地上に露出した霜柱を見つけたメンバーが小さな牙のように成長した氷をつまんで皆に見せてくれた。地面を見ると、あたり一面凍結し氷がまるで水晶のように結晶化していた。山の頂上が氷点下であったことがうかがえた。この場所からやや下る感じで飯盛山(標高340m)に向う。誰かが「折角登ってきたのに、下りたくない!」と中辺路の道に文句を言っていたが、詮無いことである。
滝尻王子から1.8キロ、飯盛山に到着した。我々はそこで休憩することにした。晴れ女のお陰で私たちの周りはすべて晴れだった。澄み切った青空、クリスピーな風、コーヒーの香り。新納さんがゴールドブレンドを入れたカップにお湯を注いでいた。
一息つくと、本当に熊野古道に来てよかったと実感した。(その3に続く)

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