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私の原風景とオススメの本

民族学

私の好きな本に、「空からの民俗学」という本がある。旅の巨人とも、市井の民俗学者とも言われる宮本常一が書いたものだ。いつごろ手に入れたのか覚えていないが、私の書斎の本棚の一番目立つところに、遠藤周作やら村上春樹やらの本と一緒に並んでいる。
時々その文庫本を取り出してはページをめくり、掲載されている昭和30年代後半から40年代の写真を眺め、常一の文章を読む。どれも何の変哲もない田舎写真だし、平たい字面が続く文章だが、何かしら訴えものがある。私はブログを書くときに、常一のこの文章がお手本になる。簡素で短く、淀みなく流れ、リズム感があって心地よい。
「空からの民俗学」の題材が民俗学という固いテーマではあるが、読んでいくと、昔懐かしい風景や人々の昔の暮らしぶりを書いている。一節を紹介すると、
「志摩という国は日本でもいちばん小さい国のひとつであった。しかもどの国よりも水田の面積がせまかった。それでどうして一国として認められたのであろうか。それはこの国に海人が多く住み、海人の国として成立したためではないかと思われる。その海岸は屈曲が…………」と、常一の文面が続く。
小気味良い文を読んでいて、何となしに懐かしさを感じ、その情景が目に浮かぶ。私は大分県佐伯で育ったから、山で遊び、海や川で遊び、線路の土手で遊んだ。だから、常一の綴る風景や人の営みがよくわかり、私の小さい時の生活を思い起こさせる。

本の一部 わかめ

最近凝っているハイキングにしてもサイクリングにしても、ひょっとしたら私は自分自身の原風景を探しているのかもしれない。この間サイクリングで走った小さな漁港で、ワカメがロープや物干し竿に天平干しされているのを見ると、あぁ昔、お祖父ちゃんとこんな光景を目にしたなぁと思い出すのである。

「空からの民俗学」は、30篇ほどのショートエッセイで構成され、その前半はANAの機内誌"翼の王国"に掲載されたもの。私のオススメの一冊といえよう。
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